Intel 12thのミドルクラス、i5 12400の内蔵グラフィック無しモデル、12400Fをレビューします。
5600Xどころか12600Kまで存在が危うくなる性能です。
目次
12400FはどういうCPU?
仕様比較表
10~11世代のi5と同じ6コア12スレッドで、12世代上位に見られるEコアはありません。Pコアのみ。
コアはGoldenCOVEという新規のものになりクロック辺りの性能は11世代からさらに向上しています。
プロセスルールが14nmから10nmになり省電力化された模様。
11世代はキャッシュ容量がネックでゲーム性能が伸びないといわれていましたが、そちらは11400の1.5倍になっています。
対応マザーボード
Intel600番台のチップセット搭載マザーボードが対応。500番台や400番台は非対応となります。
Z690 H670 B660 H610の3種があり、どれもこれまでより高価なのが残念。
チップごとの仕様比較は以下の通り。
CPUのグレード的にB660辺りがオススメ。
具体例を挙げるならTUF B660MやWiFi付きのTUF B660が無難かと思います。
フルパワー維持するならある程度のマザーが必要かも
12400はi5の下位モデルながら、最大消費電力(MBP)が117Wとなっておりマザーによっては設定変更しないと電力制限にかかる恐れや、設定変更しても電力制限でクロックダウンする可能性があります。
手持ちだとB660M TUFはデフォルトで電力制限が入らないような設定になっていました。
DDR5とPCIE5.0に対応
新しい規格のDDR5メモリに対応。
従来のDDR4にも対応していて、どちらを使用するかはマザーボードに依存します。
DDR5対応マザーボードは上位モデルにのみ絞られているのと、DDR5メモリ自体のコストパフォーマンスもあまりよくないため、ミドルCPUのi5で使うならDDR4がオススメです。
PCIE5.0にも対応していますが、基本的に拡張スロット上段のみ対応しているマザーボードが殆どで、i一部上位モデルが上段と下段で5.0を分割して使用できるほか、ASRockの一部モデルのみCPU側のm.2スロットも5.0対応となっています。
また下位マザーボードだとそもそも5.0に対応させていなかったりします。
ただ、5.0対応製品がまだ22年1月時点で存在していないのでこちらも意味は薄いですね。
CPUクーラーが付属
新しくなったIntel RM1クーラー(画像左)が付属しています。
グリスが塗布済みなのでそのまま装着するだけ。
見た目が派手に、重量も旧型(画像右)の1.5倍になってるので冷却性能は上がっていそうです。
ぱっと見光りそうですが、青い外周は単なる塗装で光りません。
性能比較検証
先代の11400、ライバルAMDの同じグレード帯である5600Xと比較します。
検証で使用した構成は以下の通り。
CPU | i5 12400F | i5 11400 | Ryzen5 5600X |
GPU | Palit RTX3080Ti GAMING PRO | ||
マザーボード | ASUS TUF B660M PLUS | msi B560M A-PRO DP | ASUS TUF 550 PLUS |
メモリ | CFD W4U3200CM8G 8GB×2 | ||
SSD | WD SN550 1TB | ||
電源 | Antec NE750G | ||
CPUクーラー | Noctua NH-U12A | リテール | Noctua NH-D15 |
OS | Windows10 home |
Cinebench R23
マルチコア
シングルコア
シングルが11400からかなり向上。
結果、苦手だったマルチで5600Xを上回る結果に。
FF14ベンチマーク
FF15ベンチマーク
APEX Legens
射撃訓練場でバンガロールのウルトを使用した際のfpsを比較
FHD テクスチャ2~3GB設定・そのほか最低
FHD 最高設定
Fortnite
リプレイモードにてfpsを比較
FHD競技設定
R6S ベンチマーク
FHD最高設定
Forza Horizon5 ベンチマーク
ベンチマークモードでの平均fps
中画質
エクストリーム画質
ゲーム性能総評
11400は勝負にならないレベル。
5600Xと殆どのゲームが同等の性能もしくは12400Fが強めに上回る結果に。
4万円の5600Xに2.5万円の12400Fが並んだといっても過言ではない。
消費電力と温度
Cinebench R23のマルチコアで最大負荷を掛けた時の消費電力
FF15ベンチマーク中の消費電力
凄いのがCinebenchでの消費電力は一番低いのに、スコアは一番高い点。
ワットパフォーマンスは11thからかなり改善されています。
付属クーラーでの温度
Cinebench R23 最大:83℃
FF15ベンチ中 最大79℃
付属にしては悪くないですが、計測がケースの外なので
ケースに入れてグラボの排熱が出ることを考えると虎徹(revBが12th対応)あたり用意してもいいかもしれません。
総評
とんでもなく進化したなという感想。
5600Xに追いつくどころか、並ぶ・追い抜いてしまっている。
これまで問題だった消費電力に関してもAMDに追いついたといえるでしょう。
唯一気になるのはマザーボードの値段ではありますが、
CPU価格差が1.5万円近いため、12400F+B660(4~5.5万)よりも5600X+B550(5~6万)のほうが総額が高い。
4万円近辺で無双していた5600Xを引退に追い込むレベルです。
ただ、10400F+B560が3万円以下で余裕で揃ったことを考えると
CPU+マザーで4万円を超えるのはミドルローなゲーミング用途には絶対値として高いではあります。
その辺はB660マザーがこれから値下がりするのに期待。
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