INTELのCPUを使用する自作ユーザーにとって定番となりつつあるCPUの殻割り。
一般的にはなりましたが、数万円する精密機器を保証を失くす前提で物理的な力を加えるという恐ろしい行為であることに変わりはないです。
万が一失敗したら、一瞬で数万円失ってしまう。そんな悲しみを背負ってほしくない!
という事で今回はその殻割りの失敗事例を集めてみました。
・物理的に壊すパターン
普通に物理的に破損させるパターンです。
ちなみにこの画像は自分が失敗したときのものです。
一番簡易な殻割り方法である万力法を使用したときにやってしまいました。
画像のように万力でヒートスプレッダを押す際、どうしても赤い丸で囲んだ側の基板が万力と斜めに接触するために、力が基板の表層部分に加わってえぐれてしまったようです。
対策:殻割りツールを使用する。
少しお金を出してでも、殻割りツールを使用したほうが安全です。
基板やヒートスプレッダに面で接触できます。
・加熱しすぎ
殻割り前に、ドライヤーで温めることで接着剤を柔らかくし、ヒートスプレッダと基板を外れやすくするという手法があります。
その加熱をやりすぎて、破損してしまうパターンです。
参考:やっちまった殻割6700k失敗自作PCバカますたー作動不能でした – YouTube
対策:加熱時間は10分以内にしましょう。
・ダイ横の端子に液体金属が触れてショート
ダイの横に端子がむき出しになっているCPU(第6世代以降)で、ダイとヒートスプレッダの隙間からはみ出た液体金属が端子に触れてショートするパターンです。
対策:液体金属がはみ出ていないかは目視では確認できないため、万が一溢れても問題ないように、端子を保護しましょう。
よく使われるのは絶縁性と放熱性に優れた接着剤で覆う方法ですね。
自分はヒートスプレッダ接着用のシーリング材を流用しました。
・液体金属があふれる
殻割り自体には成功したものの、液体金属を塗布してヒートスプレッダを戻す際、液体金属の塗布量が多すぎてヒートスプレッダからも溢れるパターン。
多少溢れても液体金属の流動性は低いのでそこまで問題ではないですが、大量に溢れさせてしまうとヒートスプレッダと基板の空気口から漏れだします。
対策:動画等を参考にし、適量を見極めよう
i7 6700Kを殻割り&リキプロ化!! – YouTube
・液体金属が少なすぎる
上とは逆のパターンで、液体金属の塗布量が少なすぎて、ダイとヒートスプレッダに隙間ができて、ヒートスプレッダに熱が移動しないパターン。
対策:米粒2個分は塗ろう。
・ヒートスプレッダの完全密閉
ヒートスプレッダを接着する際、接着用のシーリング材で完全に密閉してしまうパターンです。
密閉すると、温度の変化による空気の膨張で破損するそうです。
対策:画像の赤丸の部分のように、シーリング材を塗らない箇所を設けましょう。
・接着完了前にソケットに刺してズレる
ヒートスプレッダを接着するシーリング材が乾ききる前に、CPUをソケットにセットしようとすると、CPU押さえ金具に押されてヒートスプレッダがズレてしまう事があります。
自分は1時間しか待てずにセットして、案の定ズレてしまいました・・・
対策:半日は待ちましょう
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