Ryzen3 3300Xは3600や10400Fにゲーム性能で勝てるのか比較レビュー

CPU
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Ryzen3 3300X、一部でRyzen5 3600以上等と言われていたので実際どうなんだろうと検証してみました。
おまけで、直近で3600と比較していた10400Fのデータも載せてます。

目次

概要

3300Xに関して

2020年5月発売のCPU。同時に3100も発売されました。

Ryzen 3000シリーズの初発は19年7月なのでかなり後出しのモデルです。

4コア/8スレッドで内蔵グラフィック機能はありません。

一応3000番台として3200Gという4コア8スレッドのモデルが最初からありましたが、

あちらは中身がZEN+という古いタイプで性能としてはRyzen 2000シリーズでした。

 

3300X仕様

Ryzen3 3300X Ryzen5 3600 Core i5 10400F
メーカー AMD AMD Intel
対応ソケット AM4 AM4 LGA1200
製造プロセス 7nm 7nm 14nm
コア数/スレッド数 4C/12T 6C/12T 6C/12T
最大クロック 4.3GHz 4.2GHz 4.3GHz
内蔵グラフィック × × ×
TDP 65w 65W 65W
メモリ定格 3200MHz 3200MHz 2666MHz
PCIE Gen4 Gen4 Gen3
CPUオーバークロック 不可
メモリオーバークロック マザー問わず可 マザー問わず可 Z490限定
付属クーラー Wraith Stealth Wraith Stealth Intel純正クーラー
発売日 2020年5月 2019年7月 2020年5月
実売(20年8月時点) 19,000円前後 23,500円前後 20,500円前後

3300Xは4コア8スレッドで一昔前の最上位級。

最大クロックだけでいうと上位のRyzen5 3600よりも高いです。

内蔵グラフィックはないのでグラフィックボードが必須ですが、ゲーミング前提なら特にデメリットにはならないですね。

 

付属クーラーに関して

クーラーはR5 3600と同じWraith Stealthが付属しています。3600では非常に力不足でしたが3300Xなら何とか使えるレベルです。詳しくは温度の項目にて

 

 

3300Xの価格に関して

発売当初、15,500円程度の実売でしたが事前評判・実際の性能共に好評で売り切れが続出。

その後の供給も滞るなど品薄状態が続いた結果、国内正規品は入手負荷・並行輸入品ですら初期の値段から上がりに上がって20年8月現在の実売価格は19,500円程度になっています。

一時期は並行輸入品も完全に品切れが続いていたのでそれよりはマシになりましたが、安くて強いがウリだったのが薄れてしまいました。

 

3300Xの性能を比較

比較で使用したパーツリストは以下の通り

仕様機材リスト
CPU Ryzen5 3600とRyzen3 3300X Core i5 10400F
CPUくーらー Wraith Stealth Intel純正クーラー
グラフィックボード GIGABYTE RTX2060SUPER
マザーボード ASUS TUF B550M Plusgaming GIGABYTE B460 DS3h
メモリ GSkill SniperX 3200 8GB×2 W4U2666CM 8GB×2
メモリ設定 3200MHz 2666MHz
ストレージ SSD 500GB
電源 Corsair RM1000x 玄人志向 550W Bronze
ケース ベンチ台 Versa H18

3300Xと3600のメモリ設定はCPUの定格に合わせて3200MHz(CL22)にしています。

10400Fの方は2666MHz。

 

クーラーはどれも付属品を使用しています。グリスもそのまま。

 

Cinebench R20

Cinemaというソフトでのレンダリング性能を表すベンチマーク。

CG制作のクリエイティブ能力の目安にはなるかもしれません。

全てのスレッドを使用するマルチスレッド。

流石に4C/8Tな3300Xと6C/12Tな3600,10400Fでは勝負にならないですね。

それでも2500程度のスコアはIntelの3年前のハイエンドの7700Kよりも高い数値らしいです。

 

こちらはコア単体の性能を見るシングルスレッド。

クロックが高い分か上位の3600よりも高いスコアになっています。

シングル性能が重視されやすいゲーミングでの性能が期待される一因になったと思われます。

 

FF14ベンチマーク

グラフィックが軽くてグラボ性能をそこまで必要ないのでCPUとメモリのゲーム性能を見るのに最適なベンチマーク。

使用スレッド数も少なくコア数の少ないCPUでもスコアが出ます。

フルスクリーン、FHD最高画質にて計測。

3600よりも3300Xが上回る結果に。

しかしFF系に滅法強いIntel CPUには及びませんでした。

 

FF15ベンチマーク

グラフィックが重くどちらかというとグラフィックボードの性能に左右されやすいFF15のベンチマーク。

フルスクリーンFHD高品質にて測定。

グラフィックボードの性能がネックになりほぼ横並びの結果に。

 

R6S ベンチマーク

レインボーシックスシージのビデオ設定で実行できるベンチマーク。

FHDフルスクリーンにて低画質と最高画質の2パターンを計測。

最高画質の場合はやや3600には劣りますが、10400F以上のfpsが出ました。

 

低画質では1回り程度3600から引き離される形に。

 

APEX Legends

f:id:yaruoFPS:20190802170830j:plain

管理人イチオシのバトロワ。結構重たく、実プレイでは144fpsをキープするのも中々大変です。

FHDフルスクリーンにて射撃訓練場にてスタート地点から真っすぐ走った時のfpsを計測。実プレイではもっと低いfpsになるかと思います。

最低設定と最高設定で計測。

最高設定ではほぼ3600と同程度のfpsに。

 

最低画質にすると平均fpsでははっきりと3600に負けました。

が、最低fpsではこちらもはっきりと勝っています。

 

Fortnite

f:id:yaruoFPS:20190802173802j:plain

みんな大好きFortnite。

ある地点からある地点まで走った時のfpsを計測しています。

フルスクリーンFHDにて競技設定と最高設定にて計測。

最高設定ではほぼ3600と同等のfpsが出ています。

 

最低設定では若干3600よりも劣る結果に。

本当に僅かな差ですけどね。

 

PUBG

f:id:yaruoFPS:20190618010643j:plain

最近はやってる人が減ったPUBG。自分の感覚的にはIntel CPUが有利なイメージですね。

トレーニング場の無人の箇所を走った時のfpsを計測しています。

フルスクリーンFHDにて最低画質とウルトラ画質で計測。

ウルトラ画質。

10400Fが非常に強いですが、3300Xは3600と同等のfpsが出ています。

 

最低画質だと3300Xは10400Fに迫る性能を見せています。

ここでは3300Xが3600より明確に上回る形に。

 

ゲーム性能まとめ

上の結果のうち、3300Xと3600の比較を簡単に表にしました。

ちなみに基本的にはこの二つより10400Fが上です。

スコア・fps比較
FF14 若干3300X
FF15 ほぼ同じ
R6S 3600の勝ち
APEX ドロー?
Fortnite 3600の勝ち
PUBG 3300Xの勝ち

トータルで見れば僅差で3600の勝ちだと思います。

FF14,FF15,PUBGといったタイトルでは3300Xが買っています。

それらのタイトルでは10400Fが際立って強ので、3300Xの内部構造が他のRyzenよりIntelに近い(CCX間のやり取りが無い)のがゲーム性能に聞いてるのが伺えます。

 

温度に関して

3600と比較するなら気になるのが温度。

3600は付属クーラーだと80℃を余裕で越えるので、自分的に別売りのクーラーが推奨。

その費用分3~4,000円ほど割高になりました。

 

3300Xもゲーム中80℃に稀に達する場面もありますが、3600程ではなく概ね70℃後半くらい。

付属のクーラーでも使えなくもないかなと思います。

 

 

ただ、Cinebench等でフルパワーで回すと余裕で80℃後半まで行くので、気になる人は

虎徹Mark2等に換装するのをおすすめします。

 

 

まとめると10400Fがオススメ

というわけで、3600よりもゲーミング性能が高いとは言えない3300X。

ただ、結構僅差ではあるので3600との実売差が4,000円程度なのを考えると3600と比較すれば悪くはない選択だと思います。

付属のクーラーでも冷えなくもない点を考えれば実質的な差額は7,000円以上かもしれません。

しかしそれはあくまで3600と比較した場合。

10400Fの方が、3600よりも安いうえに付属クーラーでも抜群に冷え、ゲーム性能で上回っている点を考えればゲームメインなら文句なしに10400Fかなと思います。

 

3300Xのプレ値が終わって15,000円台で買えるようになれば、その時は真のコスパモンスターとなるとは思います。

 

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