現在最大消費電力の2倍が目安とされているPC電源の選び方。
みなさんも、MSIの計算サイトなどで算出した容量を2倍にした電源を選んでいる人が多いでしょう。
ぶっちゃけ、2倍は電源メーカーが無駄に高い大きい電源を売るための口実だと思ってます
で、今回は2倍の容量を1.5倍どころか1.2倍くらいでよくないか?という話です。
※多少の根拠は書きますが、あくまで自己責任で
目次
2倍の理由は省エネと発熱と将来性
そもそもなんで2倍やねんと。
Seasonic的「電源の選び方とハイエンド電源最新事情」 – AKIBA PC Hotline!
メーカーの方曰く、
・2倍が一番変換効率がよい
・変換効率が良いと省エネ
・変換効率が良いと発熱少なくて高寿命
・将来のパーツ追加に余裕ができる
という事らしい。
・1日4時間フル稼働で月の電気代の差16円以下!
正直、この記事を読むような人が省エネを気にしてると考えにくいんだけど、どのくらい省エネになるかざっくり計算してみた。
例
CPU:Core i5 8400
GPU:GTX1060
Mem:DDR4 2枚
HDD:1
SSD:1
ファン:2
これをMSIのサイトで計算すると約250Wになった。
これを、500Wと300Wのブロンズ電源で使うとする。(2倍と1.2倍)
その時の変換効率は85%と82%。常時この負荷率で1日4時間使用したとしよう(ありえないが)。
4(時間)×250(電力)=1kW/h 1日の消費電力
これを月に直すと30kWh。
これを効率を考慮する実使用電力に換算し、1kWhあたり20円とした電気代を掛ける。
500W電源の場合 30/0.85=35.3
35.3×20=706円
300W電源の場合 30/0.83=36.1
36.1×20=722円
なんと16円も差がでたのだー(棒読み)
ちなみにフル稼働してる時間なんてそんなにないし、フルで250W使うのかなり無理があるので実質8円以下の差だと思う。
5年で500円の省エネ(笑
あ、マイニングしたりひたすらエンコードする人はお帰りください。
・熱で寿命が縮まるなら冷やせばいいのだ
これはとある電源の寿命を示したグラフだ。
負荷率が高いと寿命が縮まりやすい傾向なのは確かだ。
が、よく見てほしい。負荷率90%でも15年の寿命を期待できる場合があるじゃないか。
そう!発熱するなら冷やせばいいんだ!
ケース内のエアフローをしっかりして冷やしてやれば寿命は縮まないのだ。
ただし、さすがに負荷100%だと急激に縮みやすくなるし、冷やしきれないきもするので負荷80%の45℃くらいにしたい。
もちろんどんなにいい電源買ってケース内あつあつだと意味ないから注意しよう。
・最大消費電力でないでしょ
計算サイトの数値、まず出ないでしょ。
ゲームしててCPUもHDDもフルで動くことはないし、動画のエンコードしてる場合はGPUが暇をします。
なので最大消費電力は理論上の値なので、基本的に出ないです。
だから一番効率が良い負荷までたどり着けないです。
試しに
i7 6700K
GTX1080(OC)
DDR4 2枚
HDD1 SSD1
USB マウス キーボード サウンドカード
ケース内FAN 5(常時定格回転)
これでMSIの計算機で350W。1080のOCを考えると計算上はもう少し出そう。
この状態でワットチェッカーで消費電力を計測
オーバーウォッチ:最高画質(GPU負荷最大) フレームレート上限なし(CPU負荷最大)
この時の消費電力の最高値を監視。
1試合してみて写真撮るのは難しかったが300Wを越えることはなかった。
試合中は220W~280Wで変動していた。合間合間で150W付近まで落ちることも。
意図しないとすべての部品を定格で使用するのは無理がある。
ゲームしながらエンコしてファイル移動する変態は知らん。
・無駄に大きいとアイドル時の変換効率落ちますよね?
負荷率50%が変換率最高なのは分かった。
でも、PCってアイドル中の電気消費量って最大の1/5未満とかだよね。
なので、大きい電源だとアイドル中は負荷率10%で変換効率が悪くなる。
いや、使ってる電気が小さいので気にしなくてもいいんだけど、大きければいいってわけではないって話。
まとめ
どうですか?2倍もいらないと思いませんか?
ちなみに自分は計算サイトで360Wですが450Wで5年何ともないですよ。
産業用電源は負荷率100%に近づくにつれて変換効率も上がるのに、PC電源の50%が最高変換効率なのも謎ですよね。
電源メーカー、怪しすぎる
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