給付金でゲーミングPCを組む人が多いので、初心者向けに9万円ちょっとで組める構成を紹介します。
余った予算をモニター等に回せるので初めてPCを入手したい人にオススメです。
動画版もあります
パーツ紹介:https://www.youtube.com/watch?v=bjs1L59AEEk&t=5s
性能検証:https://www.youtube.com/watch?v=KUnf6R-eo64&t=442s
目次
構成一覧と価格
価格は2020年6月時点でのおおよその実売価格になります。
型式をクリックするとAmazonの製品ページに飛びます。
パーツ | メーカー | 型式 | 価格(円) |
CPU | AMD | Ryzen3 3300X | 15,500 |
グラフィックボード | 玄人志向 | GTX1660 | 24,000 |
マザーボード | ASUS | TUF B450M PlusGaming | 8,500 |
メモリ | CFD | Crucial DDR4 2666MHz 8GB×2 | 8,000 |
SSD | WD | WD BLUE 2.5inch SSD 500GB | 8,000 |
電源 | 玄人志向 | 550W Bronze セミプラグイン | 6,000 |
ケース | サーマルテイク | Versa H18 | 3200 |
OS | Microsoft | Windows 10 home パッケージ版 | 18,000 |
合計 | 91200 |
OS込みで9万円強という合計価格。
余った予算でパーツを強化するもよし、1万円くらい足せば144Hzモニターも買えますね。
各パーツ解説
CPU
2020年5月とかなり遅れて発売されたZEN2のRyzen3の上位モデルです。
下位に3100があります。
4コア8スレッドと3年前のintel最上位並みのコア・スレッド数を持っています。
その上クロックがRyzenにしてはというかIntelのi3と比べても高く、ゲーム中は4.2GHz付近をキープします。
正直2万円以下でゲーム用ならこれ一択と言っていいレベルの性能。
すぐ下の3100とは内部の構造の違い(3100は2チップ,3300Xは1チップ)もあり差も大きいようです。
問題点は発熱に対して付属のクーラーが貧弱なこと、品薄で定価での入手が難しく、2千円ほど高い17,000円での入手になりそうなことですね。
グラフィックボード
2.4万円で入手可能なグラフィックボード。
2万円台のグラフィックボードは細かいランク分けされていて、こちらは中の下くらいの位置。
Fortnite等を画質を下げて遊ぶ場合は十分な性能ですが、高画質にしたり重たいゲームだと性能不足を感じます。
+3千円くらいでGTX1660SUPERでもいいかも知れません。
今回使用した玄人志向のモデルはデュアルファンでバックプレートもついていながら価格は最安レベルだったので選んでます。
冷却も問題なかったので割とオススメ。
マザーボード
MicroATXと少し小さめの規格のマザーボード。
B450チップセットというRyzen2000シリーズと同時期に発売されたモデルです。
格安モデルの部類に入りますが、構成自体も格安なので特に問題はないでしょう。
強いて言えば背面のUSB-A端子が5個なのとライティングコントロール用のピンが流行りのARGBでなくRGBしかない事が不満ですね。
このマザーボードは2000番台向けに発売されたので、初期のロットだと今回使用する3000番台の3300Xがそのままだと動きません。
本体に3000対応のシールが貼られているのは問題なく使えるので店頭で買う場合はそちらを参考にしましょう。
Amazonなら2月に自分が購入した時点で3000番台対応のロットになっていました。
メモリ
8GB2枚で合計16GBのメモリ。
ゲーム用なら容量は十分です。
メモリは2枚1組で使うとデュアルチャネルという動作で速度が上がるので必ず2枚で使用したいです。
クロックは2666MHzと平凡な速度。
もっと早いクロックのものもありますが安定性を重視してこのクロックにしています。
3200MHzが理想ではありますが、そこまで速度が変わるわけではありません。
3200MHzを安定で動くマザーボードやメモリ用意する予算があるならグラフィックボードを強化したほうが良いと思います。
SSD
ストレージとしてSSDを500GB。
特に製品は拘りません、その時安い大手メーカー製でよいと思います。
Samsung,WD,Crucialあたりを選べば問題ないかと思います。
SSDには2.5インチタイプとm.2の基板むき出しでマザーボードの直接つなぐタイプがありますが今回は2.5インチタイプを使用しています。
500GBの場合、Fortnite,APEX Legends,PUBG,R6Sと流行りのタイトルを4つ入れた場合の残り容量が200GB程度でした。
用途によって足りなくなりそうであれば倍の1TBを選ぶと良いでしょう。
また、足りなくなってから別で追加することもできます。
ちなみに今回はゲームメインなのでHDD等は構成にないです。
電源ユニット
玄人志向の550Wのセミプラグインです。
電源計算サイトにて計算して推奨容量が400W程度なので、この電源のままグラボをRTX2060くらいに変えても余裕です。
セミプラグインで使わないケーブルを外して配線をすっきりさせられます。
特に配線がゴチャゴチャすると作業もし辛いので、初心者の方は多少高くてもセミプラグインを推奨します。
変換効率はブロンズで最低限。
変換効率が低いと発熱が気になりますが、そもそもの仕様電気量が少ない構成なので特に気にしなくて大丈夫だと思います。
ケース
格安ケースの定番モデル。
サイドパネルの透けないH17と、サイドがアクリルで透けるVersa H18がほぼ同じ価格であり、今回は透けるH18を選んでいます。
格安ではありますが、裏配線用のホールの多さやフロント・トップのフィルター等、その辺の格安ケースよりは遥かに作りが良いです。
拡張スロットのカバーもこの価格帯だと一度外すと戻せないタイプが多いですが、このモデルは戻せます。
拡張性も高く、240mmの簡易水冷や大型のグラフィックボードも入ります。
性能検証
CinebenchR20
CPUの性能比較でよく使われるシネベンチ。
個人的にはゲーム性能には参考になりにくいのであまり興味ないですが記録ついでに一応。
マルチ結果:2453
マルチがi7 7700kよりも高いという凄い結果に。
下位CPUで4コア8スレッドですからね、3300X。
シングル結果
シングルが低めなRyzenなのに、3300Xは非常に高いのが特徴的でした。
Zen2の中でもトップクラスらしいです。
ゲーム性能
実際のゲーム中のfpsを計測しています。
実プレイの値に近くなるように計測中は裏でdiscordが動いています。
Fortnite
何だかんだ一番人気な建築要素の入ったバトロワゲーム。
グラフィックは割と軽い部類です。
Fortniteはグラフィックを低くして描写距離と3D解像度だけを最大にした競技設定でのプレイが一般的なので、そちらで計測しています。
表のどの設定も、描写距離と3D解像度は最大になっています。
フルスクリーンで計測。
低設定なら平均230fpsと非常に高いフレームレートが出ます。
240Hzモニターを使う人にもアリかもしれません。
中設定でも非常に安定したfpsを出せていてこちらは144Hzモニターでも行けますね。
高画質以上だと流石に144fps割りますが、60fps前提なら最高設定でも安定です。
APEX Legends
3人制のバトロワ。最近はFortnite並みの人気。自分もプレイしていますが最近ダイヤになりました。
グラフィックは割と重めです。
画質設定は全ての設定を最低と最高の2種。どちらも垂直同期をoffにしています。
思ったよりも伸びなかったです。
最低設定にしても144fpsを割る場合が多く、ビルの並ぶエリアなどでは乱戦時に80fpsを割る結果に・・・
グラフィックボードの負荷率が高く足を引っ張ってるようなので、APEXをメインでプレイするならグラフィックボードをアップグレードしても良いかもです。
R6S レインボーシックスシージ
リアル系FPSタイトルで根強い人気。
こちらもかなり軽いタイトル。
通常の5vs5のモードでの試合中のfpsを計測しています。
Fortniteと同等くらいの高いfpsに。
グレネード等の爆発でもそこまでfpsも落ちないので、このタイトルもかなり快適に遊べますね。
PUBG
バトロワ人気の火付け役。
リリースは結構前ですが、グラフィック自体は重めです。
最低画質でも最低時100fpsを割る低い結果に。
ただ、画質を最高まで上げてもそこまでfpsが落ちません。
通常、最低と最高ならfpsは半減くらいに落ちますが2割程度の低下になっています。
CPU・グラボ共に負荷率は低いのにfpsが上がらない印象でした。
RyzenがPUBGに向いてないのか、自分が何か間違えてるかもしれません。
Varolant
リリースされたばかりのFPSタイトル。
CS:GOという古いゲームがベースでグラフィックも古臭い為CPU内蔵グラフィックでも遊べるくらい軽いとのこと。
本当に軽かったので最高設定のみ。
最高設定にしても平均190fps以上が安定して出せました。
本当に軽いですね。
以上5タイトルをプレイしてみた感想として、Fortniteメインなら問題ないですが、他のタイトルでグラフィックボードが若干物足りない印象でした。
グラフィックボードのグレードアップに関してはこちらを参照ください。
使用時の問題や改善案等
CPU温度に注意
3300Xの温度が付属のクーラーだと非常に高くなります。
ゲーム中なら80℃を越える事は稀ですが、
下のグラフはシネベンチを回したときの温度グラフです。
シネベンチ等でCPUの負荷を最大にすると90℃越えてしまいます(室温30℃ではありましたが)
単純にCPUクーラーの能力不足だと思うのでCPUクーラーは虎徹Mark2などに変更したほうが良いでしょう。(虎徹でももしかすると力不足かも
また、今回のマザーボードでは電源回路が3300X相手だとマザーボード側の温度も若干気になります。
ケースのファンが背面の排気1個だけなので吸気ファンをフロントに追加するなどすれば改善されると思います。
グラフィックボード自体は80℃未満をキープしていたのでグラフィックボード自体は問題ありません。
より性能を上げたい場合
よりゲーム性能を上げたい場合、グラフィックボードをグレードアップしましょう。
GTX1660SUPERやTi,RTX2060辺りまでなら電源の容量的に問題なく変更できます。
ただ、グラフィックボードの排熱も増加するのでケースのファンを追加すると良いでしょう。
組み立てについて
組み立て方を初心者向けに動画にしています。
こちらを参考にしてください。
組み立て方前編:https://www.youtube.com/watch?v=CdGWYSHhy_8&t=1s
組み立て方後編:https://www.youtube.com/watch?v=jdV3_iUZevo&t=709s
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コメント
AMD Ryzen 5 3600 with Wraith Stealth cooler 3.6GHz 6コア / 12スレッド 35MB 65W 100-100000031BOXでいいんですか?
現在3300Xが入手困難なので、代替品として3600でと問題ないと思います
AMD Ryzen 5 3500 with Wraith Spire cooler 3.6GHz 6コア / 6スレッド 19MB 65W
AMD Ryzen 5 3500 with Wraith Spire cooler 3.6GHz 6コア / 6スレッド 19MB 65Wで代用できますか?
代用はできますが、性能的には少し下がりますね