Mini-ITX。
主流な規格としては最小のマザーボードサイズ。
以前はマイナーでしたが最近はケースも増えマザーボードの種類も豊富。
制約もかなり緩和されて組みやすくなったMini-ITX。
そんなMini-ITXを紹介したいと思まいます。
目次
・Mini-ITXは中~上級者向け
最初に言ってしまうと、初めて自作PCを組むような人にはITXはおすすめしません。
昔よりマシとはいえ、それでも寸法の制約による選べるパーツの制限や廃熱の問題等を考えると初心者では対処できない問題が出ると思われます。
組みたいPCのイメージが明確に持て、各パーツの規格を理解している人にオススメしたいです。
・こんなに小さいMini-ITX
マザーボードのサイズ
ATX305mm×244mm Mini-ITX170mm×170mm
縦横ともかなり小さくなっています。
卓上に置いても違和感のない大きさのケース
選べるケースもこんなにコンパクト。
デスクにおいても全然違和感ありません。
・Mini-ITXのメリット・デメリット
メリット
・小さい
これに尽きます。
小さいケースを選択したい人以外は素直にもっと大きな規格を選びましょう。
デメリット
下でいくつか解説しますが、簡易に
・マザーボードの機能が少ない
MicroATXがATXとほぼ変わらない機能を有するのに対し、ITX規格のマザーボードは機能に差が結構出ます。
背面のインターフェースも必要最低限に抑えられていたり、メモリスロットの数も2スロットなのが殆ど。
拡張スロットも1スロットのみです。
・各パーツのサイズ制限が非常に厳しい
当然ですがITX用のケースは小さく、ハイエンドのグラフィックボードなんてとても入りません。(入るケースはそもそでかい)
それ以外のパーツにしてもしっかりと寸法を確認して検討しないといけません。
※各ケースの対応寸法表をまとめた記事はこちら。
オシャレ!2018年最新の自作PC用MINI-ITX向けPCケースリスト50種。高さや価格の比較に最適です。 – 浅く広くPCゲーミング
・エアフローが悪い
小さいケースにパーツが密集することや、ケースファンの個数やサイズに制約があることからケース内の空気の流れが悪く高温になりやすいです。
・電源が特殊
ITX用ケースだと基本的に一般的なATX電源が使用できません。
SFX規格やケースによっては搭載不可でACアダプタ式の特殊な電源を用意する必要があります。
・ケース次第でそれなりの性能を組むことは可能
ITX=低スペックという訳ではありません。
画像のINWIN製 A1のようなケースならミドルエンドやショートタイプのハイエンドグラフィックボードを選択することは可能です。
それでもMicroATXケースの一般的なサイズよりは遥かにコンパクトです。
・Thin Mini-ITX用ケースに注意
Mini-ITXの中でもThin Mini-ITXというタイプのマザーボードがあることに注意。
厚みが通常のMini-ITXよりも薄く、一部の薄型ケースはこのタイプのマザーボード専用になっています。
・最小を目指すとACアダプタタイプの電源になる
zmart DC-ATX-160W ACアダプター電源 キット pico BOX ATX ITX psu
極小タイプのケースになると電源が搭載不可になります。
なので画像のような電源キットにACアダプタを繋いで使用することになります。
なので多少電気の知識が必要となる場合もあります。
電圧(V)と必要電流(A)を合わせるだけですが・・・
ちなみに上のキットならこれで大丈夫ですよ。
汎用ACアダプター 12V 10A 120W LEDテープライト用アダプター
・エアフローに関して経験でしか対応できない
ケースに収まれば問題ないという訳ではなく、密集したパーツ同士の排熱に問題がないかも大事です。
組んでみたらCPUが90℃なんてことは避けたいですよね。
これに関しては使用する各パーツ(CPUやグラボ)の排熱や、密集性、ファンの風量といった複雑な条件が絡みあうので、このくらいの熱がでて、これくらいの風量なら大丈夫だと想像できる経験が必要になります。
・Mini-ITXよりも小さい規格もあります
Mini-ITX(170×170)よりもさらに小さいNANO-ITX(120×120)やPICO-ITX(100×72)というマザーボード規格があります。
が、マザーボード自体の製品数も少なく、CPUもオンボードだったりと拡張性が少ないのと、何よりPCケースの種類が少なすぎるので基本的にベアボーンキットとして売られているか、マザーボード単体は産業装置組み込み用と考えていいでしょう。
NANO-ITXを採用したベアボーンキット
bis-6621インテル®デュアルコアAtomTM n2800 Nano – ITXフォームファクターFanlessシステム
・オススメMini-ITXケース
各寸法をまとめた一覧はこちら
オシャレ!2018年最新の自作PC用MINI-ITX向けPCケースリスト50種。高さや価格の比較に最適です。 – 浅く広くPCゲーミング
この中より自分的にオススメのケースを紹介
実売18,000円前後
寸法 W273mm×H224mm×D357mm
サイドに強化ガラスを備えたキューブタイプ。
ITXケースとしては若干大きめではあるが、その分底面対応グラフィックボード320mm、対応CPUクーラー高さ160mmと下手なMicroATXケースよりもハイエンドに対応。
さらにケースファンも120mmファンを底面2個サイド1個リア1個の合計4個搭載可能でエアフローも心配無用。
初めてMini-ITXに挑戦する人でも組みやすいと思われます。
さらに本体上部にスマートフォンの無線充電機能を搭載。
iPhone等のQi対応デバイスが置くだけで充電できます。
600W電源を内蔵しているが、独自仕様のため汎用品と交換できません。
・おわり
Mini-ITXは性能だけを考慮した場合は選択すべきではありません。
が、コンパクトでスタイリッシュなPCが欲しい人や気軽に移動できるPCが欲しい人、小さい筐体にパーツがぎっしり詰まっているのを見るのが好きなヘンタ・・・ロマン好きの方にはオススメしたいです。
あなたの自作の経験や腕が試されるMini-ITXにトライしましょう。
関連:INWINのITXケース A1に空冷9700Kでコンパクトでカワイイ自作PCを作りました – 浅く広くPCゲーミング
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